年金停止手続き静岡|死亡後14日以内・未支給年金請求・遺族年金まで葬祭ディレクター監修で完全解説

年金受給者が亡くなった後の手続きは「停止」と「請求」の2方向で進めます。国民年金は死亡から14日以内、厚生年金は10日以内に受給権者死亡届を提出し、未支給年金の請求・遺族年金の受給要件確認・寡婦年金/死亡一時金の選択を行います。本記事では静岡県民が年金関連手続きを漏れなく進められるよう、県内8年金事務所(静岡・清水・島田・沼津・三島・富士・浜松東・浜松西)の連絡先、マイナンバー連携で省略可能なケース、未支給年金の優先順位、遺族年金の併給ルールまで葬祭ディレクター監修のもと整理しました。

年金受給者が亡くなったら何日以内に何をしますか?

国民年金は死亡から14日以内、厚生年金は10日以内に受給権者死亡届(報告書)を提出します。同時に未支給年金請求・遺族年金請求・寡婦年金等の選択を検討します。

手続き期限窓口根拠
受給権者死亡届(国民年金)死亡から14日以内市役所国保年金課または年金事務所国民年金法第18条
受給権者死亡届(厚生年金)死亡から10日以内年金事務所厚生年金保険法第41条
未支給年金請求時効5年年金事務所国民年金法第19条・第102条
遺族基礎年金請求時効5年市役所国保年金課または年金事務所国民年金法第37条
遺族厚生年金請求時効5年年金事務所厚生年金保険法第58条
寡婦年金請求時効5年市役所国保年金課国民年金法第49条
死亡一時金請求時効2年市役所国保年金課国民年金法第52条の2

※2026年5月時点の法令に基づきます。具体的な受給要件はケースにより異なるため、年金事務所での確認を推奨します。

国民年金・厚生年金の受給権者死亡届(報告書)

受給権者死亡届は、亡くなった方の基礎年金番号と死亡日を日本年金機構に通知する書類です。国民年金は14日以内、厚生年金は10日以内に提出します(国民年金法第18条・厚生年金保険法第41条)。

提出書類

  • 受給権者死亡届(報告書)(年金事務所窓口で取得・日本年金機構HPからもDL可)
  • 故人の年金証書(紛失していても手続き可能)
  • 死亡を証明する書類(死亡診断書のコピー・住民票の除票・戸籍謄本のいずれか)
  • 届出人の身分証明書
  • 届出人と故人の関係を示す書類(戸籍謄本・住民票等)

提出方法

  • 窓口提出: 静岡県内の8年金事務所(後述)
  • 郵送提出: 故人住所地管轄の年金事務所宛て
  • 市役所国保年金課: 国民年金のみの方は静岡市3区・浜松市3区役所の国保年金課でも受付

提出を忘れた場合の影響

死亡後も年金が振り込まれ続け、後日「過払い」として返還請求されます。意図せず受領していた場合は速やかに返還すれば刑事責任は問われませんが、口座から引き落とされる場合があります。マイナンバー連携で自動停止されるケースもありますが、確実性を担保するため届出をしておくのが安心です。

日本年金機構と「死亡届の連携(マイナンバー)」

2019年7月以降、故人の基礎年金番号にマイナンバーが収録されている場合、住民票の死亡情報が自動的に日本年金機構へ連携され、受給権者死亡届の提出が原則不要になりました。

マイナンバー連携の仕組み

  • 故人のマイナンバーが基礎年金番号に紐づけられている
  • 区役所市民課で死亡届が処理される
  • 住民票の死亡情報が住基ネット経由で日本年金機構に伝達される
  • 年金支払いが自動的に停止される

マイナンバー連携でも届出が必要なケース

以下のケースではマイナンバー連携があっても、別途届出または書類が必要です:

  • 未支給年金がある場合(故人の月割未払分の請求は別途必要)
  • 遺族年金・寡婦年金等の請求を行う場合
  • 基礎年金番号にマイナンバーが未収録の場合
  • 共済組合(地方公務員・私学共済等)からの年金を受給していた場合(共済組合への別途届出必要)

連携状況の確認方法

故人のマイナンバー収録状況は、年金事務所(0570-05-1165 ねんきんダイヤル)で電話確認可能です。来所して「ねんきんネット」で確認することもできます。連携が不明な場合は念のため受給権者死亡届を提出するのが確実です。

未支給年金の請求と必要書類

故人が亡くなった月までの未支給年金を、生計を同じくしていた遺族が請求します。配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹・その他3親等以内親族の順位です(国民年金法第19条)。

未支給年金とは

年金は2か月分まとめて偶数月(2/4/6/8/10/12月)に後払いで支給されるため、死亡時には必ず未支給分が発生します。例えば6月10日に亡くなった場合、6月支給(4・5月分)は受け取れますが、7・8・9月分は未支給となり、これを遺族が請求します。

請求できる遺族の優先順位

  1. 配偶者
  2. 子(養子を含む)
  3. 父母
  4. 祖父母
  5. 兄弟姉妹
  6. その他3親等以内の親族(おじ・おば・甥・姪等)

「生計を同じくしていた」ことが要件です。同居が原則ですが、別居でも仕送り・生活費負担等で生計同一性が認められれば対象となります。

請求書類

  • 未支給年金請求書(年金事務所窓口で取得)
  • 故人の年金証書
  • 故人の死亡が確認できる書類(戸籍謄本または死亡診断書のコピー)
  • 故人と請求者の関係を示す戸籍謄本
  • 故人と請求者が生計を同じくしていたことの証明(住民票・別居の場合は仕送り通帳等)
  • 請求者名義の振込口座(通帳のコピー)
  • 請求者の身分証明書

受け取った未支給年金の税務上の扱い

未支給年金は受け取った遺族の「一時所得」扱いで、相続財産には含まれません(国税庁の取扱)。一時所得には¥50万円の特別控除があるため、未支給年金単体ではほぼ非課税となるケースが大半です。

遺族基礎年金と遺族厚生年金の違い

遺族基礎年金は「子のある配偶者・子」が対象(国民年金加入者の死亡時)、遺族厚生年金は配偶者・子・父母・孫・祖父母が対象(厚生年金加入者の死亡時)。要件を満たせば併給可能です。

項目遺族基礎年金遺族厚生年金
前提 国民年金加入者の死亡 厚生年金加入者の死亡
受給対象 子のある配偶者・子(18歳到達年度末まで) 配偶者・子・父母・孫・祖父母(優先順位あり)
支給額 基本¥816,000/年(2025年度・1968年度生以後)+子の加算 故人の老齢厚生年金額の3/4が目安
受給期間 子が18歳になる年度末まで 配偶者は原則終身(子のない30歳未満妻は5年間)
中高齢寡婦加算 対象外 40〜65歳の妻に¥612,000/年(2025年度目安)加算

併給の代表例

  • 会社員の夫が亡くなり、妻と18歳未満の子がいる → 遺族基礎年金+遺族厚生年金 併給
  • 会社員の夫が亡くなり、妻が40〜65歳で子がいない → 遺族厚生年金+中高齢寡婦加算
  • 自営業者(国民年金のみ)の夫が亡くなり、妻と子がいる → 遺族基礎年金のみ
  • 自営業者の夫が亡くなり、妻のみ(子なし) → 遺族基礎年金は対象外。寡婦年金または死亡一時金を検討

静岡県の製造業従事者の場合

静岡県は製造業集積地(スズキ・ヤマハ発動機・ホンダ・東芝機械・ヤマハ・河合楽器・はごろもフーズ・スター精密等)のため、厚生年金加入者の比率が高い地域です。会社員として長年勤めた方が亡くなった場合は遺族厚生年金の併給対象となるケースが多く、必ず年金事務所での要件確認をお勧めします。

受給要件のポイント

遺族厚生年金は故人が次のいずれかに該当する必要があります:

  • 厚生年金被保険者中の死亡
  • 厚生年金被保険者期間中の傷病で初診日から5年以内の死亡
  • 1級・2級の障害厚生年金受給者の死亡
  • 老齢厚生年金受給権者または受給資格者の死亡(原則25年以上の保険料納付期間が必要)

いずれも年金保険料の納付要件(死亡日の前々月までの3分の2以上納付等)を満たす必要があります。詳細は年金事務所での個別判定が必須です。

寡婦年金・死亡一時金の選択肢

自営業者(国民年金第1号被保険者)の夫が亡くなり、遺族基礎年金が支給されない妻には、寡婦年金または死亡一時金が選択可能です(いずれか一方のみ)。

寡婦年金

  • 対象: 国民年金第1号被保険者として10年以上保険料を納付した夫が老齢基礎年金を受けずに死亡した場合、10年以上婚姻継続した60〜65歳の妻
  • 支給期間: 妻が60歳から65歳になるまでの5年間
  • 支給額: 夫が受けるはずだった老齢基礎年金額の3/4
  • 窓口: 市役所国保年金課または年金事務所

死亡一時金

  • 対象: 国民年金第1号被保険者として3年以上保険料を納付した人が老齢基礎年金・障害基礎年金を受けずに死亡し、遺族が遺族基礎年金を受けられない場合
  • 金額: ¥120,000〜¥320,000(保険料納付月数で6段階・2025年度時点)
  • 請求できる遺族の優先順位: 配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹
  • 時効: 2年(国民年金法第102条)
  • 窓口: 市役所国保年金課

選択の判断材料

寡婦年金と死亡一時金は併給できないため、有利な方を選択します。一般的に、妻が60歳以上で長期間受給できる場合は寡婦年金、まだ若く5年待たずに一時金を確保したい場合は死亡一時金が有利になることが多いです。年金事務所での試算を依頼することを推奨します。

静岡県内の年金事務所(8ヶ所)

静岡県内には静岡・清水・島田・沼津・三島・富士・浜松東・浜松西の8つの年金事務所があり、住所により管轄が分かれています。事前予約推奨です(ねんきんダイヤル0570-05-1165)。

事務所所在地電話主な管轄区域
静岡年金事務所 静岡市駿河区中田1-1-1 054-203-3707 静岡市葵区・駿河区・島田市の一部
清水年金事務所 静岡市清水区巴町4-1 054-353-2233 静岡市清水区・富士市の一部
島田年金事務所 島田市柳町1-1 0547-36-2371 島田市・藤枝市・焼津市・牧之原市・吉田町・川根本町
沼津年金事務所 沼津市西沢田441-1 055-921-2201 沼津市・伊豆の国市・伊豆市・函南町・清水町・長泉町
三島年金事務所 三島市寿町9-44 055-973-1166 三島市・御殿場市・裾野市・小山町・伊東市・熱海市・下田市・東伊豆エリア
富士年金事務所 富士市横割3-5-33 0545-61-1900 富士市・富士宮市
浜松東年金事務所 浜松市中央区天神町1956-1 053-461-8741 浜松市中央区(東部)・浜名区・天竜区・磐田市・袋井市・掛川市・森町
浜松西年金事務所 浜松市中央区高町302-1 053-456-8511 浜松市中央区(西部)・湖西市・菊川市・御前崎市

※2026年5月時点。管轄は変更される場合があります。事前予約はねんきんダイヤル(0570-05-1165)または年金事務所直通電話で。

来所時の準備

  • 故人の基礎年金番号通知書または年金手帳
  • 請求者本人の基礎年金番号通知書または年金手帳
  • マイナンバーカード(または通知カード+本人確認書類)
  • 故人と請求者の戸籍謄本(死亡記載のあるもの)
  • 請求者の振込口座(通帳)
  • 印鑑(認印可・押印不要の書類が多いが念のため)

市役所国保年金課でも一部受付可

国民年金のみの方の死亡届・遺族基礎年金請求・寡婦年金・死亡一時金は静岡市3区・浜松市3区役所の国保年金課でも受付可能です。厚生年金関係は年金事務所での手続きが必要です。

年金停止・請求の時効と過払い返還

年金請求の時効は遺族年金・未支給年金が5年、死亡一時金が2年です。停止届の遅延による過払いは、後日返還請求が届きます。

各手続きの時効

  • 遺族基礎年金・遺族厚生年金: 5年(国民年金法第102条・厚生年金保険法第92条)
  • 未支給年金: 5年(国民年金法第102条)
  • 寡婦年金: 5年(国民年金法第102条)
  • 死亡一時金: 2年(国民年金法第102条)

過払い年金の返還

死亡日以降に振り込まれた年金は不当利得として返還義務があります(民法第703条)。具体的な返還方法は以下のとおり:

  • 日本年金機構が死亡を把握した時点で「年金過誤払金返還通知書」が遺族へ送付される
  • 故人の口座から自動引き落としされる場合と、遺族が振込で返還する場合がある
  • 意図的な不正受給ではない限り刑事責任を問われることはない

過払い防止のため早期届出を

マイナンバー連携で自動停止される場合もありますが、確実な停止のため死亡から速やかに(国民年金14日・厚生年金10日以内)受給権者死亡届を提出することを推奨します。

よくある失敗と注意点

年金手続きで遺族が陥りがちな失敗は「届出忘れ」「請求漏れ」「時効超過」「共済組合の見落とし」の4つです。チェックリストで確認しましょう。

失敗1: 受給権者死亡届を出し忘れる

マイナンバー連携で自動停止されると思い込み、結果として共済組合年金・在外厚生年金等の停止が遅れるケースがあります。故人が複数の年金を受けていた場合、それぞれの実施機関への個別届出が必要です。

失敗2: 未支給年金の請求漏れ

受給権者死亡届だけ提出し、未支給年金の請求を忘れるケースが多発しています。年金事務所窓口で死亡届を出す際に「未支給年金もまとめて請求してください」と伝えると同時手続き可能です。

失敗3: 遺族年金の時効超過

遺族年金は5年の時効があり、死亡から5年経過すると請求権が消滅します。「自分はもらえないと思っていた」というケースが多いですが、要件を満たしていれば必ず請求すること。年金事務所での無料相談で受給資格の有無を確認できます。

失敗4: 共済組合年金の見落とし

地方公務員共済・国家公務員共済・私学共済等の年金を受けていた方が亡くなった場合、日本年金機構とは別に各共済組合への届出が必要です。地方公務員(静岡県職員・静岡市職員・浜松市職員等)が亡くなった場合は、地方公務員共済組合連合会または所属組合(静岡県市町村職員共済組合等)へお問い合わせください。教職員は公立学校共済組合・静岡県支部、警察職員は警察共済組合などへ別途届出が必要です。

チェックリスト

  • □ 国民年金・厚生年金それぞれの受給権者死亡届を提出した
  • □ 共済組合年金を受給していなかったか確認した(公務員・教職員・警察職員)
  • □ 未支給年金の請求を行った
  • □ 遺族基礎年金の受給要件を確認した(子のある配偶者・子)
  • □ 遺族厚生年金の受給要件を確認した(配偶者・子・父母・孫・祖父母)
  • □ 寡婦年金または死亡一時金の選択(自営業者の場合)を検討した
  • □ 5年以内に請求手続きを完了した

よくある質問

Q. 年金受給者の死亡届は誰がどこに出すのですか?

受給権者死亡届(報告書)は、年金を受給していた本人の親族等が、年金事務所または市役所国保年金課に提出します。国民年金は死亡から14日以内、厚生年金は10日以内です。故人の基礎年金番号にマイナンバーが収録されている場合は、住民票の死亡情報と日本年金機構が連携するため、原則として届出が不要(2019年7月以降)。静岡県内なら静岡・清水・島田・沼津・三島・富士・浜松東・浜松西の8年金事務所が窓口です。

Q. 未支給年金は誰がもらえますか?

生計を同じくしていた以下の順位の遺族が請求できます:①配偶者 ②子 ③父母 ④孫 ⑤祖父母 ⑥兄弟姉妹 ⑦その他3親等以内の親族(国民年金法第19条・厚生年金保険法第37条)。受け取った未支給年金は遺族の一時所得扱いで、相続財産には含まれません。

Q. 遺族基礎年金と遺族厚生年金は同時にもらえますか?

はい、要件を満たせば両方併給可能です。遺族基礎年金は「子のある配偶者」または「子」(子が18歳到達年度末まで)に支給、遺族厚生年金は厚生年金加入者の死亡時に配偶者・子・父母・孫・祖父母に支給されます。詳しくは年金事務所で個別シミュレーションを依頼してください。

Q. 年金停止の連絡を忘れて振り込まれ続けた場合どうなりますか?

死亡日以降に振り込まれた年金は「過払い」となり、原則として返還義務があります。日本年金機構が後日死亡を確認すると、過払い分の返還請求が遺族に届きます。意図的に届け出ずに受領を続けた場合は不正受給として刑事責任を問われる可能性もあるため、死亡後速やかに届出をすることが重要です。

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出典・参考情報

  • 国民年金法 第18条(死亡の届出)・第19条(未支給年金)・第37条(遺族基礎年金)・第49条(寡婦年金)・第52条の2(死亡一時金)・第102条(時効5年)
  • 厚生年金保険法 第37条(未支給年金)・第41条(死亡の届出)・第58条(遺族厚生年金)・第92条(時効5年)
  • 民法 第703条(不当利得)
  • 日本年金機構公式サイト「年金を受けている方が亡くなったとき」
  • 厚生労働省「公的年金制度における届出のマイナンバー利用」(2019年7月施行)
  • 静岡市公式サイト・浜松市公式サイト「年金関連手続き」
  • 静岡県内8年金事務所(静岡/清水/島田/沼津/三島/富士/浜松東/浜松西) 公式案内
  • ねんきんダイヤル(0570-05-1165)案内
最終更新: 2026-05-25
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